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あなたの保険は大丈夫?保険会社の健全性チェック

更新日:2023年5月24日




生命保険や医療保険など何かしらの保険に契約している人がほとんどかと思います。しかし、万が一あなたが加入している生命保険の会社が破綻したらどうしますか?


バブル崩壊後の生命保険会社の破綻連鎖

バブル期において日本の国債は金利が高く、主に国債で運用をしていた生命保険会社は高い利益を上げていました。しかし、バブル崩壊に伴い、金利や株価が低下しはじめると、高い保険金や満期金を支払うための資金が生命保険会社になくなったため、経営が悪化し、ついには破綻してしまいました。

1997年の日産生命の破綻を皮切りに、これまでに8社の生命保険会社が破綻しています。

1997年から2001年の4年間に7社もの保険会社が相次いで倒産していきます。大正生命の受け皿となったのが大和生命でしたが、リーマンショックにより破綻してしまいました。

金融庁の発表によると債務超過額の合計は2.6兆円を超えていたとの事です。


生命保険会社が破綻するとどうなる?

日本国内で保険業を営むすべての生命保険会社は、「生命保険契約者保護機構」に加入しています。


万が一、生命保険会社が破綻した場合には、以下の通りとなります。


  • 保険契約を引き継ぐ「救済保険会社」が現れた場合、救済保険会社に保険契約は移転されます。

  • 現れなかった場合には、保護機構が設立する継承保険会社または保護機構自体が保険契約を引き継ぎます。

  • 生命保険契約者保護機構によって責任準備金※1の90%までの資金援助が行われます。

  • 引き継ぎの間に保険事故が発生した場合、従前の保険金額の90%が保険金として支払われます。

  • 養老保険や終身保険などの予定利率が大幅に引き下げられる可能性があります。

  • 救済保険会社への保険契約移転が完了するまでは解約ができない(保険料の払込は継続)


※1 責任準備金 … 保険会社が将来の保険金等の支払いに備えて積み立てておくべき資金


破綻しにくい生命保険会社の見分け方

生命保険会社の健全性を図る指標の1つに「 ソルベンシー・マージン比率 」があります。


これは通常の予測を超えるリスクが発生したときに、生命保険会社がどの程度の保険金等の支払い余力をがあるかを判断する行政監督上の指標のひとつです。

ソルベンシー・マージン比率が高いほど財務状況が良好とされ、200%を下回る場合には、業務改善命令などの行政指導が入ります。



また、第三者機関による「 信用格付 」なども参考になるかもしれません。


信用格付とは専門的な調査に基づいて財務状況を評価した指標であり、AAA や BB- などと評価されます。格付会社には、S&P(スタンダード&プアーズ)やムーディーズ、JRC(日本格付研究所)やR&I(格付投資情報センター)などがあります。



ただし、これらの指標は、経営の健全性を示す指標の1つではありますが、これだけですべてを判断するには十分ではありません。


保険を検討するときに大切なこと

生命保険は皆さまの万が一に備えるとても大切なものです。生命保険に加入するときは、保障内容と保険料のバランスはもちろんのこと、加入する保険会社の安全性もしっかりと確認することが非常に大切です。





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